
自社の生産現場においてサーモカメラを導入・活用されているところは多いと思います。良品製造や品質管理、製品開発などあらゆる場面で活躍するサーモカメラですが、その構造や仕組みをご存知でしょうか。
サーモカメラは、レンズ、シャッタ、マイクロボロメータという要素で構成されています。対象物が発する赤外線をレンズで結像し、マイクロボロメータで電気信号に変換しています。シャッタはというと、カメラが受ける外気温度の影響を防ぎ、対象物の温度を正確に測定するために補正の役割を担っています。具体的には、カメラ筐体が放射する赤外線画像を保存しておき、実際の計測時には画像処理によって減算することで、目的物の赤外線だけを抽出しているのです。また、温調したペルチェ素子などをシールドとして設置して、検出精度を高める方法もあります。こちらはシャッタ補正よりさらに検出精度を高めることができますが、レンズが大きくなる傾向があります。